神狩り 2 リッパー 山田正紀(著)

物語の質には満足だが、構成に不満あり。
前作に比べ、神という存在への哲学的なアプローチは進んでいると思う。
ただ反面、物語としての神へのアプローチは薄かった。
  ・古代文字へのさらなる言及は?
  ・火星の文字が警告だという前作のヒキの活用は?
  ・登場人物個々の存在感は重厚だが、人物数が多く散漫になっている気も……。
とりあえず、
  『神狩り2 ○○』←江藤編とか
外伝を希望したい気分かな。

しかし、これは神を狩る物語である。
前作では、神の存在が仄めかされただけであるのに、今作では神の目前まで駒を進めることが出来た。
その点から星いつつとし、神狩り3を待ちたいと思う。